海外携帯電話・Nokiaの思い出

Nokia 思い出の1台 Nokia E71

私はNokia端末を、海外用の携帯電話として3台使用しました。
1台目、2台目は完全にガラケーとしての使用でしたが、3台目の端末は当時の人気モデルE71でした。
 
E71はQWERTYキーボードを備えた端末で、キーボード上にはスクエアーに近い2.36インチの液晶画面を搭載していました。
2008年に発売されたこのモデルは、GSMと3Gをカバーし、世界の多くの国々で使用が可能でした。
 
E71は、実は日本でも発売される予定があったそうです。
しかしNokiaが2008年、日本からの撤退を決めたため、キャリアから発売予定が発表されたにもかかわらず、お蔵入りになってしまったそうです。
当時、このQWERTYキーボード付きに注目していた日本人も多く、発売中止により、香港やタイなどでわざわざ端末を購入する人もいたほどです。
 
私はこの機種に搭載されていた、Nokia謹製の地図アプリがお気に入りでした。
液晶ディスプレイはコンパクトで美しく、新時代の携帯電話がやってきたと喜んだものです。
私は当時、タイで端末を手に入れたため、そのままの状態ではタイ語、そして英語しか扱うことができませんでした。
そのため、初期状態では日本語のメールやウェブサイトが正常に表示されないという問題がありました。
 
しかし、既に日本語を扱うためのプラグインが市販されていたため、E71を躊躇無く購入することができたのです。
 

海外携帯E71に日本語化プラグインを導入

このプラグインは、管理工学研究所と言う会社から販売されていた「+J for S60」というもので、
シンビアンS60に日本語フォントと入力システムを追加するというものでした。
このプラグインを入れることにより、ブラウザやメールなどで日本語を表示することが可能になります。
メニューは日本語化されませんが、完全な日本語化は望んでいなかった私にとっては理想的なプラグインでした。
 
この「+J for S60」を入れたことで、E71は私にとって手放せないものとなりました。
「+J for S60」とQWERTYキーボードの組み合わせは秀逸。本当にタイプしやすいのです。
現代のスマートフォンのタッチ入力はひじょうにうまくできていますが、E71のそれは正しくにスムーズでした。あのキーボードは、今でもほしくなりますね。
 
E71のライバルとして、カナダRIM社のBlackberryに触れないわけにはいかないでしょう。
Blackberryはほとんどの機種に、フィジカルのQWERTYキーボードが備えられていました。
厳重なセキュリティー性能を備えていたことから、ビジネスマンを中心に人気があり、
当時、アメリカの大統領だったバラク・オバマ氏が愛用していたことでも知られています。
 
このBlackberryも日本語化が可能でしたが、私は熟慮の末、「+J for S60」で素人でもかんたんに事が進められそうなE71をチョイスしました。
BlackberryはE71に比べるとごつかったというのもありますが…
 
当時、QWERTYキーボードを備えたスマートフォンは、iPhoneが登場した後も人気を保っていました。
iPhoneの登場は大きなインパクトがありましたが、スクリーンを指でタッチして操作するということに違和感を覚えた人も多かったと記憶しています。
 
そういうわけで、私もしばらくはNokiaの天下がつづくと思っていました… 
実際、Nokiaも将来の携帯電話、スマートフォンマーケットについて見誤っていたところはあると思います。そしてまたBlackberryも。
 
当時、携帯電話の世界シェア第1位はNokia。2位以下にSamsung、LGが続いていました。
現在のスマートフォン世界シェア第1位はSamsung。2位はAppleとなっています。